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ある女性の話

彼女は40手前。順風満帆に思える人生だ。

私生活は申し分なし。年上で優しくて素敵な旦那さんに、子供も二人。持ち家もあって両親も健在。仕事も安定してるし、福利厚生がバッチリだから子育てにも手を抜かない。

彼女は頭のキレが鋭い。有り余る程の能力、素早すぎる思考。仕事を回して家庭も回して、やりたいこともやるべきことも沢山でいつもいっぱいいっぱい。

でも、そんな彼女だからこそ『できない』という感覚が今一理解できない。勿論、障害等どうしようもないことが原因で出来ないものは仕方ない。でも殆どのことはそうじゃない。やれるのにやらない。出来るはずなのにやらない。それが理解できない。

彼女はこう思っている。『私はこんなに頑張って色々手にしようと努力している。頑張ればできる。あなたたちもそうすべきだ。』

『でなければ、こんなに頑張ってる私が報われない』

また、彼女はせっかちだ。万事、早く終わらせて次に進みたい。その方が余裕を持てるし突発的な事象に対応しやすい。

でも彼女は心の何処かで気付いている。それは自分の不安定さの裏返しであることに。

……

皆が馬鹿に見える。自分が空回りしている自覚はある。でも止まらない。止められない。マグロのようなものかも、と自分でも思う。

言葉も感情もセーブすることが苦手だ。周りには敵の方が多いかも知れない。40手前になってある程度の処世術は身につけたし、ある程度のコントロールはできるようになった。それでも未だ、人と衝突するし時には嫌われる。

嫌われるのは正直イヤだ。慣れているといえば慣れているけれど、結構凹むし、夫や子供に当たってしまうこともある。できれば穏やかに人と接したい。

できるなら。

出来ないことが理解できない、と言ったが、これはどっちなのか知らん、と自分でもたまに思う。

自分のことを、嫌いなようで、好きなようで。

もういっそ、仕方ないと諦めるしかないのかな。

明日からもずっと、私は私と生きていかないといけないのだから。

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